原発の廃炉費用の一部を新電力が負担？
2016/10/28
当初のすべての原発廃炉費用を新電力も負担という案からは少し変わったようですが、
原発の廃炉費用の一部を新電力に負担させる方向は変わっていないようです。
＜自主廃炉費用＞新電力負担、経産省方針 老朽化進み拡大も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161025-00000007-mai-bus_all
稼働予定年月を元に廃炉費用を積み立ててたわけですから停止状態の原発において積立不足金が出るのは当然でしょうが、その費用を新電力にも負担させるというは筋が違うように思います。
通常の会社なら設備を購入して途中で想定した寿命を満たさず廃棄する場合設置した会社が支払うのが普通ですが電力会社だけは撤去費用が積立費用が不足しているから電気代として別途徴収出来るというのは明らかにおかしいです。
また、赤字が続いている状態ならともかく東京電力は黒字です。
東京電力 平成29年3月第１四半期決算概要
http://www.tepco.co.jp/about/ir/library/results/pdf/1703q1gaiyou-j.pdf
倒産状態ならまだしも素人目には決算書を見ると黒字分から廃炉費用は捻出できるように見えます。
以前から修繕費用の先延ばしや設備燃料費調整制度で徴収している金額よりも実際の燃料調達費との差額で利益を出しているなど黒字自体に不透明な感がある東電の決算ですが原発廃炉積立費用を新電力に支払わせるならまず、現状の利益すべて廃炉費用として計上するのが筋でしょう。そうでないと新電力に負担させると言う説明が付きません。
電気を使用した後にも将来にわたって廃炉費用を払い続けないといけない原子力発電。
政府はいい加減原子力発電は高コストだと認める時期に来ているのではないでしょうか。